ONDRAS Ⅱ 2008
FOLKLORE REPORT 183
チェコは歴史上、民族的に、文化的に、ボヘミア(地元はチェヒィ)、モラヴィア、スレスコの3 地方に分けられ、民族舞踊にも大きな違いが見られます。
私は機会があり、1997年12月ドゥヴォラナがプラハで開催したクリスマスFDセミナーに参加しました。それまで「ドウドレブスカ・ポルカ」位しか踊っていませんでしたが、これを機にチェコの踊りに魅了され、10 年間チェコに通いつづけ、地方ごとの其々の違い、奥の深さ、膨大な量が判りはじめて、圧倒されています。
ボヘミアは、代表的な民族ワルツの「ソウセツカー」、2 拍子、3拍子が入り交じって踊られる「マテニーキ」、3 拍子を2 拍子で踊る「フリアント」、チェコ民族の血を騒がせて回転し続ける皆が大好きな「ポルカ」等があり、ドイツ、オーストリアの影響も見られます。
モラヴィアは複雑でハナー、ブルノー、ヴァラシュスコ等、文化的には多数の地方に分けられます。ここでは各村ごとに伝統様式も衣装の着方も違う等、単一民族の日本人には理解しにくい部分が数多く見受けられます。南部は“地元特産のワインをたくさん飲み、男は喉自慢”で、踊りの前に唄が先行し、あとで女性を呼んで踊り始めます。中でも特筆すべきはスロヴァーツコ地方の男性の踊り「ヴェルブンク」が2005 年にユネスコの“世界遺産”に登録されました。ブラボー!!!
スレスコ(ポーランド語ではシュロンスク、私たちが学校で習ったときはシレジア)は、ポーランドだった時代が永く、文化の面での影響が大きく見られます。最近踊っている「チェシノク」はチェコの「スタロダーヴニー」とポーランドの「ポロネーズ」が合体し、スレスコの歴史を物語っているような踊りと言えます。
チェコで圧倒的な人気の“オンドラーシュ”、日本公演を大いに期待しています。
鵜 沢 敏 子
2月 9日(土) 14:00 B NYCホール
2月11日(祝) 14:00*A 麻生文化センター (わくわく交流公演)
2月13日(水)14:00 A 水戸市民会館
2月15日(金) 18:30 A 練馬文化センタ
2月19日(火) 19:00 S 小坂井町文化会館フロイデンホール
2月21日(木) 18:30 A 高松市サンポート
2月23日(土) 13:30 B 高知県民文化会館グリーンホール
2月24日(日) 13:30 B 山口南市民センター
2月25日(月) 18:30 A 福岡南市民センター
2月27日(水) 18:30 A 石央文化ホール
3月28日(木) 13:30 B 神戸文化ホール(小)
3月 1日(土) 13:30 B 浜松市福祉文化センター
3月 2日(日) 14:00 A 高槻現代劇場
3月 3日(月) 13:30 A 名古屋市青少年センター
3月 4日(火) 13:00 B 各務原市文化ホール
3月 6日(木) 14:00 A 新潟市音楽文化会館
3月 7日(金) 18:30 B 山形テルサ
3月 9日(日) 14:00*A 仙台イズミティ21 (わくわく交流公演)
3月12日(水) 18:30 A 前橋市民文化会館
3月13日(木) 14:00 B 鎌倉芸術館
3月15日(土) 14:00 A 千葉市文化センター
3月16日(日) 14:00*B 大宮市民会館 (わくわく交流公演)
*わくわく交流公演 14:00 日本のグループ 15:00 ONDRAS公演
都合によりスケジュール、開演、プログラムが変更される場合があります。
NETペアー券(2名)9,000円 ABセット券8500円
子供券(小中高生)1500円 学割券3000円
Program A ONDRAS FOLKLORE REPORT 183
民族音楽舞踊はクラシックバレェ、クラシック音楽とは違います。素敵な場面があれば、みなさまが好きな時に好きなだけ拍手をしてください。またチェコの踊りはいっぱいユーモアを含んでいます。声を出して笑っても構いません。掛け声も大丈夫です。
1. Bedrich Smetana , Vltava オープニング音楽
ボヘミアに流れるブルタヴァ川(ドイツ語名モルダウ川)
スメタナ作曲交響詩『モルダウ』はチェコの第二国家といわれプラハ音楽祭のオープニングで必ず演奏されています。
2. Mateníkyマテニーキ 東チェコ
Mateníkマテニークと Vrtákヴルタークのバリエーシン
3. Holubička ホルビチカ (小鳩)
昔、チェコの女の子はかわいい白い鳩のようなホルビチカをかぶっていました。可愛いハトが空高く舞い上がります。舞い上がったハトは静かにやわらかく着地します。さきほど挨拶したモニカさんが踊ります。素敵な踊りです。Sousedské, obkročákové točení ソーセツカ、トチェニで構成された名作品です。
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Hospodská tancovačka
ホスポドスカー・タンツオヴァチカ(居酒屋でのパーティ)
西チェコ - ホドスコ 2008年チェコキャンプ講習曲
Štajdyšシュタイディーシュ,
Sousedskáソウセドスカー,
Obkročákオブクロチャーク
西チェコの民族舞踊、衣装と踊りは町の影響を受けています。ふたつのグループの若者が踊りを競い合います。片方が上に上がれば下に、下にしゃがめば上に、喧嘩も絶えません。でも同じ踊りを踊っているうちに、知らぬ間に大きなダンス仲間になってしまいます。ハンカチを振る姿がとても可愛いい、ホスポダ(居酒屋)で可愛いキスからパーティは始まります。
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Velebný pane
ヴェレブニー・パネ(牧師様、私に良いお婿さんを)
6. Dřeváčkovýドジェバーチコヴィー (木のサンダルの踊り)
多くの方が知っているドウドレブスカ・ポルカのドウドレブスコ地方はオーストリアの国境近くにあります。女の子が伝統的な木のサンダルで踊ります。
南チェコ - Prácheňskoプラーヘンスコ,
Doudlebsko ドウヅレブスコ地方
南チェコ の輪踊り、フリアンとのリズム,ソウセツカの一種,
サンダルがよく脱げないな。と、いつも感心してしまいます。
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Náš pantáta s panimámou
ナーシ・パンタータ・ス・パニマーモウ
(うちのおじいちゃんとおばあちゃん)
西チェコ - Plzeňskoプレゼンスコ
Kralovickoクラロヴィツコ地方
Lendleryレンデルリ
Zpáteční polkaスパーテチュニー・ポルカ(逆ポルカ)
ナーシ・パンタータ・ス・パニマーモウ (うちのおじいちゃんとおばあちゃん)
少し腰が曲がり始めた、うちのおじいちゃんとおばあちゃんは、素敵な音楽を聴くと楽しくなり、自然と踊り始めてしまいます。いつまでも気持ちは青春の、おじいちゃんおばあちゃんのユーモラスな踊りです。
この会場にもチェコのおじいちゃん、おばちゃんに負けない踊り好きのいつまでも青春おばちゃんがおられるように見受けられます。
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Do hory ňa poslali
ド・ホリ・ニャ・ポスラリ(山に行かされた)
音楽演奏 スロバーツコ –
Moravské Kopaniceモラブスケー・コパニツエ村
9. Podšableポドシャブレ
地方: Slovácko - Moravské Kopanice - oblast Starého Hrozenkova
スタリー・フロゼンコヴ村
踊り名: Podšable, Podtrhávanýポドトルハーバニー, Verbuňk
キリスト教圏では春の伝統は断食の時期で始まります。謝肉祭の最後の日は「断食火曜日」と言われ、その後「灰水曜日」から、断食が始まる。この火曜日、ファシャンチャーレーの赤い木の刀を持ち、マスクや衣装を着た男性のパレードが多くの村で見られます。刀で踊り、刀の上を飛び越し、刀の下をくぐり、愛嬌ものの熊がパレードを盛り上げ、ファルシャング(カーニバル)が始まりました。
10. Dívča korytňanské コリトナニ村の娘
Slovácko - Moravsko-slovenské pomezí – Korytná Sedlcká
東スロバーツコ地方コリトナニ村はスロバキアとの国境周辺にあります。コリトナニ村の娘の可愛い表情とおおらかな踊りが印象的です。
この踊りは、ユーモラスな男女の掛け合いを唄と踊りで展開し、男は自分のパートナーを仲間と褒めあい、のろけあいます。「料理はうまいし、仕事は出来るし、瞳はきれいだし、体は白くてすべすべして、夜はもっと愛してくれるし、おれの彼女が一番だ!」「おいらの彼女はいつもおしゃべりだけれど、こんなに可愛いぜ」
一番最後の掛け合いの一つを紹介しますと、男性が女性に「この前のあなたの可愛いお尻を見せてよ」と唄います。女性は「二人だけだったら見せて上げるのに、どうしてみんなの前でそんなこと言うの?」と応えます。最後の部分に出てきます。どこで言うか、よく聞いていて下さい。
第1部最後の踊りです。
*** 休憩 ***
11. Na salašiナ・サラシ(羊飼いの小屋で)
Lašskoラッシュスコ地方 –
Horské Lašskoホルスケー・ラッシュスコ村
踊り名:Lašský skokラッシュシュキー・スコク,
コンツォフカの演奏で始まる、北モラビアの羊飼いの踊りです。乳搾りや毛を刈る羊飼い仲間と、黒い羊白い羊の楽しい、心温まる日常の風景が目に浮かびます。
まだ羊飼いに従うことの知らない、やんちゃな一匹の子羊が残ってしまいました。最後はどうなりますでしょうか?
私たちの心に残る名作品です。
12. Melodie z Valašské Bystřice
ヴァラシュスケー・ビストリツ村の音楽をプリマーシュ、
GRAFFE Lubomir さんのコンツォフカ演奏です。
コンツォフカは50㎝ぐらいの一本の棒で穴が貫通しているだけです。息を吹き込む入口の穴と音が出る出口の穴しかありません。息の強さや出口の穴の大きさを指で調節して音程を付ける笛です。主に羊飼いの一番簡単な楽器として、仲間同士の通信手段としても使用されました。
13. Naše lúčeníナシェ・ルーチェニー
Valašskoヴァラシュスコ -中央ヴァラシュスコ -
Vsetínskoヴセティーンスコ,
Velké Karloviceヴェルケー・カルロヴィツエ村
踊り名:Valaskáヴァラスカー
Obuškovýオブシュコヴィー
Zvŕtanýズヴルタニー
中央モラビアの丘陵地帯はカルパチア山脈の一番西の端です。生活は山の文化の影響を受けています。
きれいなメロディーと空中を飛び交う斧が見所です。どうしても女性を選びきれない若者の、恋の遍歴物語です。
14. Keby ste to vedeliケビ・ステ・ト・ヴィデェリ(もしあなたが知っていれば)
ウヘルスコ・フラディススコ地方の音楽をGUZIK Jiri さんのチンバロン演奏です。
チンバロンはハンガリーを中心とする中欧東欧地域で見られる大型の打弦楽器です。弦を直接叩く楽器は日本ではあまり見受けません。ピアノのルーツといわれています。しかし音の配置は難解で、調弦も時間がかかります。特に移動しながらの調律は最も大変でGUZIK Jiri さんも毎日公演前4時間をかけて調律しています。
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Mužský taneční projev ze Slovácka「スロヴァーツコ」の男性の踊りベルブンク
ベルブンクはオーストリア・ハンガリー帝国時代、特にハンガリー、スロバキア、トランシルバニア、を中心に、新兵募集の時に兵隊によって踊られました。その踊りのかっこ良さに若者はあこがれて入隊しました。
南モラビア・スロヴァーツコの地方はチェコの人たちからスロバキア人が住むところと云われていたところです。スロバキアの力強いベルブンクはここスロヴァーツコで独特のベルブンクに昇華していきました。このベルブンクは踊る前に高らかに唄い自分を高揚させます。そして高い跳躍で華麗に踊ります。ユネスコの伝承文化部門の世界遺産にも指定されました。
プログラムは四っつの部門で構成されています。1番目から3番目までは出兵する若者がベルブンクを踊り、村の仲間が最後の踊りを一緒に踊ります。
ポヂオルジーの若者は馬が大好きです。多くの若者は騎兵を望みました。そこに騎兵のベルブンクが残っています。2番目のベルブンクです。
4番目の最後は男性全員のベルブンクです。
1)Kyjovskoキヨヴスコ地方、Kyjovská skočnáキヨヴスカー・スコチュナー
2)Podlužíポヂオルジー地方の騎兵のベルブンク
3)Dolňáckoドルナーツコ地方ドルニーネムチー村のベルブンクとセドラツケー
4)Verbuňkyスロバーツコ地方のヴェルブンク
キヨヴスコ ,ポドルジー ,ウヘルスコフラヂシュツク,ドルナーツコ , ホルナーツコ, ストラージニツコ,ハナーツコ,コパニ(ツエ)
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Valašské o lásceヴァラシュスケー・ラースケ
ヴァラシュスコの恋唄をKRISTOVA Katarina さんが唄います。
Dívčí pěvecké číslo 女性の歌– Valašskoヴァラシュスコ地方
17. Furiant + Skočná フリアント、スコチナー
地方:中央チェコ
Furiantフリアント, Skočná スコチュナー(飛び上がる踊り)
中央チェコの代表的な踊り、フリアント、スコチナーがあります。技術とステップの組み合わせが見どころです。スコチュナー(飛び上がる)
帽子が円盤のようにきれいに飛んでいきますと、回転とリフトが始まります。回転しながら女性をリフトし、ふんわりと見事に放り投げます。女性はソフトにこれも見事に着地します。滞空時間の長いリフト、滞空時間は短いけれどスピードのあるリフト、カップルで回転しながらの女性のさらなる回転ジャンプ、チェコ独特の民族打楽器オゼンブフが加わり、フィナーレを迎えます。最後のプログラムになりました。
ドシェドゥ プロシン
2008 ONDRAS Program B FOLKLORE REPORT 183
民族音楽舞踊はクラシックバレェ、クラシック音楽とは違います。素敵な場面があれば、みなさまが好きな時に好きなだけ拍手をしてください。またチェコの踊りはいっぱいユーモアを含んでいます。声を出して笑っても構いません。掛け声も大丈夫です。
1. Bedrich Smetana , Vltava オープニング音楽
ボヘミアに流れるブルタヴァ川(ドイツ語名モルダウ川)
スメタナ作曲交響詩『モルダウ』はチェコの第二国家といわれプラハ音楽祭のオープニングで必ず演奏されています。
2. Pomlázka se čepejří ポムラーズカ・セ・チェペイジー
ドイツの国境に近いこの地方はドイツの影響をうけています。この踊りは春のイースターの行事です。古き時代の伝統行事に基づいています。男の子は女の子の家を回り、柳の枝で女の子の邪気を祓います。その時持って行く柳の枝が、この踊りのタイトル、ポムラーズカと回転式鳴子(チェペイジー)です。
3. Holubička ホルビチカ (小鳩)
stylizovaný milostný tanec z Čech
varianty Sousedské, obkročákové točení
昔、チェコの女の子はかわいい白い鳩のようなホルビチカをかぶっていました。可愛いハトが空高く舞い上がります。舞い上がったハトは静かにやわらかく着地します。さきほど挨拶したモニカさんが踊ります。素敵な踊りです。Sousedské, obkročákové točení ソーセツカ、トチェニで構成された名作品です。
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Valašské o lásce
ヴァラシュスケー・ラースケ ヴァラシュスコの恋唄
Dívčí pěvecké číslo 女性の歌– Valašskoヴァラシュスコ地方
5. Svadobné obrázky z Horehroniaホレフロン地域の結婚式
地方:中央スロバキア - ホレフロニエ地方
踊り名:Dupákyデュパーキ,
Šórovýショーロビー,
Čardášチャルダーシュ
今まで一つの国が二つに分かれることは大変なことです。最近のセルビアからのコソボ独立をみれば良く分かります。2003年チェコスロバキアはチェコとスロバキアに、余りにも見事に、平和的に分離独立しました。でも、今でも、チェコの人はスロバキアが大好きです。もちろん踊りも唄も大好きです。ONDRASはその代表格です。
次にお送りするのはスロバキアからです。
ホレフロンの結婚式です。ホレフロンはスロバキアの中央、ドナウの支流フロン川の上流にあります。Dupákyデュパーキ, Šórovýショーロビー,Čardášチャルダーシュで構成され、様々なリズムで足を踏みならします。
クラーロヴァ・ホラ(王様の山)地方。ここの踊りは総じてチャルダーシュと呼ばれています。
6. Na pomezíナ・ポメジー
地方:Slovácko - Moravské Kopanice - oblast Starého Hrozenkova
スロバキアとチェコの南の国境付近、モラブスケ・コパニッツァ地方、スタリー・フロゼンコヴ村の踊りです。衣装や踊りは地味ですが、おおらかで、味のある唄と踊りです。スロバキアのミヤバとトレンチーン地方の影響を非常に受けています。楽団の唄も踊りを盛り上げています。3組のカップルが唄で女性を口説きます。
踊り名:Hrozenskáフロゼンスカー
Obtáčanáオブターチャナー,
Kopaničárský čardášコパニチャールスキチャルダーシュ
7. Podšable
Slovácko - Moravské Kopanice - oblast Starého Hrozenkova
Podšable, Podtrhávaný, Verbuňk
キリスト教圏では春の伝統は断食の時期で始まります。謝肉祭の最後の日は「断食火曜日」と言われ、その後「灰水曜日」から、断食が始まる。この火曜日、ファシャンチャーレーの赤い木の刀を持ち、マスクや衣装を着た男性のパレードが多くの村で見られます。刀で踊り、刀の上を飛び越し、刀の下をくぐり、愛嬌ものの熊がパレードを盛り上げ、ファルシャング(カーニバル)が始まります。
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Keby ste to vedeli
ケビ・ステ・ト・ヴィデェリ(もしあなたが知っていれば)
ウヘルスコ・フラディススコ地方の音楽をGUZIK Jiri さんのチンバロン演奏です。
チンバロンはハンガリーを中心とする中欧東欧地域で見られる大型の打弦楽器です。弦を直接叩く楽器は日本ではあまり見受けません。ピアノのルーツといわれています。しかし音の配置は難解で、調弦も時間がかかります。特に移動しながらの調律は最も大変でGUZIK Jiri さんも、毎日公演前4時間をかけて調律しています。
9. Po myjavskyポ・ミヤヴスキ(ミヤバ地方の踊り)
Západní Slovensko西スロバキア - Myjavská oblastミヤバ- Myjavaミヤバ市
踊り名: Krútenáクルーテナー, Starobabskáスタロバブスカー, Uklakovanáウクラコヴァナー, Na kúbyナ・クービ, Vyhadzuvanáヴィハヅヴァナー
白カルパチア山脈の南側のコパニツエと呼ばれる丘陵地帯にミヤバがあります。農民の踊りは古い踊りにも新しい踊りにもリフトが一番の特徴です。体力と技術、パートナーと同一の呼吸、これぞカップルダンスです。しなやかにゆっくりと信頼する恋人に寄り添います、なんと綺麗な姿でしょう。高いリフトで男性の肩を軽々と飛び越します。なんとダイナミックでしょう。
ONDRASしかできない難易度の高い技が連続します。
リフトダンスの芸術作品です。
第一部最後の踊りになります。
*** p ř e s t á v k a ***
10. Dívča korytňanské コリトナニ村の娘
Slovácko - Moravsko-slovenské pomezí – Korytná Sedlcká
東スロバーツコ地方コリトナニ村はスロバキアとの国境周辺にあります。コリトナニ村の娘の可愛い表情とおおらかな踊りが印象的です。
この踊りは、ユーモラスな男女の掛け合いを唄と踊りで展開し、男は自分のパートナーを仲間と褒めあい、のろけあいます。「料理はうまいし、仕事は出来るし、瞳はきれいだし、体は白くてすべすべして、夜はもっと愛してくれるし、おれの彼女が一番だ!」「おいらの彼女はいつもおしゃべりだけれど、こんなに可愛いぜ」
最後の掛け合いの一つを紹介しますと、男性が女性に「この前のあなたの可愛いお尻を見せてよ」と唄います。女性は「二人だけだったら見せて上げるのに、どうしてみんなの前でそんなこと言うの?」と応えます。最後の部分に出てきます。どこで言うか、よく聞いていて下さい。
11. A) または B)
A) Zasadil sem čerešenkuザサディル・ソム・チェレシェンク
スロバーツコ - Moravské Kopaniceモラブスケー・コパニツエ村
トンダさんのクラリネット・ソロです。
B) Melodie z Valašské Bystřice
ヴァラシュスケー・ビストリツ村の音楽をプリマーシュ、
GRAFFE Lubomir さんのコンツォフカ演奏です。
コンツォフカは50㎝ぐらいの一本の棒で穴が貫通しているだけです。息を吹き込む入口の穴と音が出る出口の穴しかありません。息の強さや出口の穴の大きさを指で調節して音程を付ける笛です。主に羊飼いの一番簡単な楽器として、仲間同士の通信手段としても使用されました。
12. Dřeváčkový
Jižní Čechy - Prácheňsko,Doudlebsko
Jihočeská kolečka ve Furiantovém rytmu,
varianty Sousedské, rytmické podupy s dřeváky
Dřeváčkovýドジェバーチコヴィー (木のサンダルの踊り)
多くの方が知っているドウドレブスカ・ポルカのドウドレブスコ地方はオーストリアの国境近くにあります。女の子が伝統的な木のサンダルで踊ります
サンダルがよく脱げないな。と、いつも感心してしまいます。
13. Synečku,synečku スイネチク・スイネチク(息子、息子)
女性の歌- Uherskobrodskoウヘルスコ・ブロドスコ地方
あんな男の子、こんな男の子、どんな男の子がいいのか夢をみている娘の唄です。
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14. Mužský taneční projev ze Slovácka
スロヴァーツコの男性の踊りベルブンク
ベルブンクはオーストリア・ハンガリー帝国時代、特にハンガリー、スロバキア、トランシルバニア、を中心に、新兵募集の時に兵隊によって踊られました。その踊りのかっこ良さに若者はあこがれました。
南モラビア・スロヴァーツコの地方はチェコの人たちからスロバキア人が住むところと云われていたところです。スロバキアの力強いベルブンクはここスロヴァーツコで独特のベルブンクに昇華していきました。このベルブンクの大きな特徴は踊る前に、必ず高らかに唄い、自分を高揚させます。そして高い跳躍で華麗に踊ります。ユネスコの伝承文化部門の世界遺産にも指定されました。
プログラムは四っつの部門で構成されています。1番目から3番目までは出兵する若者がベルブンクを踊り、村の仲間が最後の踊りを一緒に踊ります。
2番目のポヂオルジーの若者は馬が大好きです。多くの若者は騎兵を望みました。そこに騎兵のベルブンクが残っています。
4番目の最後は男性全員のベルブンクです。
1)Kyjovskoキヨヴスコ地方、Kyjovská skočnáキヨヴスカー・スコチュナー
2)Podlužíポヂオルジー地方の騎兵のベルブンク
3)Dolňáckoドルナーツコ地方ドルニーネムチー村のベルブンクとセドラツケー
4)Verbuňkyスロバーツコ地方のヴェルブンク
キヨヴスコ ,ポドルジー ,ウヘルスコフラヂシュツク,ドルナーツコ , ホルナーツコ, ストラージニツコ,ハナーツコ,コパニ(ツエ)
15. Krúcené z Kojaticキャティツエの輪踊り
音楽演奏 – východní Slovensko東スロバキア
3人のバイオリンとクラリネット競演
16. Furiant + Skočná フリアント+スコチナー
地方:中央チェコ
踊り名:Furiantフリアント,
Skočná (スコチュナー飛び上がる踊り)
チェコを代表する踊りは、フリアントとスコチナーでしょう。技術とステップの組み合わせが見どころです。スコチナー(飛び上がる)はダンサーの体力と技術とパートナーとの相性が必要となります。
帽子が円盤のようにきれいに飛んでいきますと、回転とリフトが始まります。回転しながら女性をリフトし、ふんわりと見事に放り投げます。女性はソフトにこれも見事に着地します。滞空時間の長いリフト、滞空時間は短いけれどスピードのあるリフト、カップルで回転しながらの女性のさらなる回転ジャンプ、チェコ独特の民族打楽器オゼンブフが加わり、フィナーレを迎えます。最後のプログラムになりました。
ドシェドゥ プロシン
チェコ・ONDRAS・キャンプ (2泊3日・定員100名)
2月 9日(土) 11時 NYCホール ONDRAS リハーサル
14時 NYCホール ONDRAS Bプロ 公演
18時30分 チェコ・ダンス・セミナー1 NYC第5体育室
2月10日(日)13時30分 チェコ・ダンス・セミナー2 NYC第1体育室
18時 チェコ・ダンス・セミナー3 NYC第2体育室
2月11日(月祝) 14時 麻生文化センター ONDRASわくわく交流+Aプロ公演
セット料金 通し日帰り参加12000円 D棟シングル宿泊付通し参加(2泊)20000円
2月8日(金)夜 ONDRASリハーサル 20名まで前泊宿泊可能です。